滋賀の農業
滋賀の農業
滋賀県は、その中央に県土総面積の約6分の1を占める、日本最大の湖「琵琶湖」があり、豊富な水資源に恵まれています。
滋賀の農業における大きな特徴の1つが、農地の約4割が、その琵琶湖を用水源に用いることであり、琵琶湖からの揚水による灌漑(かんがい)を、古くから進展させてきました。
近江は米どころ「水田率全国2位!」
「琵琶湖」という豊富な水資源を有する滋賀県では、その温和な気候と豊かな土壌が稲作に適していることもあり、古くから水田を利用した米の生産が行われています。
現在でも「みずかがみ」や「コシヒカリ」といった近江米の産地として、農業が盛んに行われており、農地面積のうち水田の面積は46,500haで「水田率」は約93%(令和5年)と全国で富山県に次いで2番目の割合となっています。また農業産出額の内、米が約50%と高い割合です。
集落で頑張る農業「全国3位の集落営農法人数」
滋賀県では、集落単位でまとまって農業を行う「集落営農」が盛んに行われております。特に、経営体として集落営農を行う「集落営農法人」は「363組織」と、全国で3番目の多さで構成されています。
生産性の高い農業
昭和47年から平成8年まで行われた琵琶湖総合開発により、ほ場整備は大きく進展しました。
また、担い手への農地の集積や大型機械の導入も進み、水田労働時間は大きく短縮され、生産性の高い農業を実現しています。
琵琶湖と共生する農業「環境こだわり農業」
琵琶湖をはじめとする豊かな自然環境と共生、安全で安心な農産物を届けることを目的とした「環境こだわり農業」の取組みが、滋賀県では平成15年(2003年)から進められています。
化学肥料や農薬の半減、濁水防止等の環境に優しい技術で栽培する面積が、令和4年度で12,534ha、うち水稲は12,073haと、水稲面積日本一の取り組みとなっております。(令和4年度 環境保全型農業直接支払い交付金の実施状況(農林水産省)より)
「琵琶湖システム」世界農業遺産に認定!
「琵琶湖システム」と称される、環境こだわり農業、伝統的な琵琶湖漁業、魚のゆりかご水田、水源林保全などの一連の取組みは、平成31年2月に「日本農業遺産」に認定、そして、令和4年7月にFAOの「世界農業遺産」に認定されました。
今後は認定を広く国内外に発信し、力強い農林水産業づくりや地域活性化の契機とし、「琵琶湖システム」を次世代への贈り物として引き継ぐことが進められます。